パケットとは?写真が小分けで届くしくみと、スマホのパケット通信料の意味

30秒でわかる答え

パケットとは、ネットでデータを送るときに小分けにした、一つひとつの小さなまとまりです。写真1枚もアプリが自動で分け、それぞれに届け先の情報を付けて運び、相手の端末で元の一枚に戻します。自分で分ける操作はありません。

パケットとは、ネットで送るデータの小さなまとまり

写真を一枚送るとき、画面で押すのは「送信」の一回だけです。その裏で、何が運ばれているのでしょうか。

パケットとは、ネットでデータを送るときに小分けにした、一つひとつの小さなまとまりです。

写真や文字などのデータは、送る前にこの大きさに分けられ、それぞれに届け先などの情報が付いて出ていきます。分けるのも、届け先を付けるのも、アプリとスマホの中で自動で進みます。自分で写真を切ったり、分けて送ったりする操作はありません。

漫画:小さな箱にも、届け先 全4ページ

イトは、一枚の絵を四つの箱に分けました。でも、届け先の札は一枚だけ。別々に運ぶ箱には、どんな札がいるでしょうか。

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1 / 4一枚の絵を届けたい

ラボの工作台でイトが白い正方形の紙に青い星を描く。マコトが四つの小箱を用意している。

1ページ目:一枚の絵を届けたい
一枚の絵も、小さく分けて運ぶことができます。この漫画では、紙と箱でたとえています。

1ページ目のセリフ

  • イト「絵は、一枚だけど…」
  • マコト「小分けにしてみよう。」

2 / 4箱は四つ、札は一枚

イトがBの届け先札を持ち、紙片を分けた四つの箱を見て、一枚しかないと気づく。

2ページ目:箱は四つ、札は一枚
箱が別々に動くなら、どの箱にも届け先の札が必要です。札が一枚だけでは足りません。

2ページ目のセリフ

  • イト「札が、一枚しかない。」

3 / 4中身と届け先

マコトが模型の一箱を取り、紙片の中身とBの宛先札を分けて見せる。

3ページ目:中身と届け先
箱には運ぶ中身があり、外には届け先の札が付きます。パケットにも、中身と届け先などの情報があります。

3ページ目のセリフ

  • 模型の札「宛先」:B
  • 模型の中身「中身」
  • マコト「箱ごとに、付けよう。」

4 / 4すべての箱に札を付けた

イトが最後の箱にもBの札を付ける。四つの箱が、それぞれ同じ届け先を持つ列になる。

4ページ目:すべての箱に札を付けた
小分けにした箱の全部に、届け先の札が付きました。これで、どの箱を見ても送り先が分かります。

4ページ目のセリフ

  • イト「箱ごとに、札がいるんだ!」
  • 四つの模型の札はすべて「B」

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紙と箱はたとえです。実際には写真を切らず、データを分けて送ります。箱の数は説明用の例、Bは架空の届け先です。順番を整えたり、届かない分を送り直したりする仕事は、本文の後半で説明します。

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パケットの中身は「運ぶデータ」と「届け先の情報」

漫画のイトが気づいたとおり、箱を四つに分けたら札も四枚いります。パケットも同じで、一つひとつに荷札にあたる情報が付いています。ネットでデータを届ける決まりの一つ、IP(アイピー)のパケットを開くと、こうなっています。

一つのパケットを見てみると

届けるための情報どこへ送る? → 届け先どこから来た? → 送り元この部分が「IPヘッダー」
運ぶ中身たとえば、写真のデータの一部
IPパケットの主な部分を示した図です。ほかの情報を省いています。枠の大きさは、実際のデータの量を表していません。

荷札にあたる部分の名前はIPヘッダーです。「ヘッダー」は中身より前に付く情報のことで、届け先と送り元が書かれています。

届け先は、住所や名前ではなくIPアドレスという番号です。途中の分かれ道にいる機器、ルーターが見るのはこの番号で、中身が写真でも文字でも、番号のとおりに次へ送ります。

イト

箱が分かれたら、箱の数だけ札がいるんだね。でも、なんで一枚のまま送らないの?

ピコ

そこがパケットのいちばん大事なところ。道を一人じめしないためなんだ。次で見てみよう。

なぜデータをパケットに小分けして送るのか

ネットの道は自分ひとりの専用ではなく、家族の動画とあなたのメッセージがいっしょに通ります。動画を一つの巨大なかたまりのまま送り続けると、後ろに並んだ短いメッセージは、動画が終わるまで通れません。小分けなら、動画の合間にメッセージを入れられます。小分けの一番の目的は、一本の道をみんなで同時に使えるようにすることです。

もう一つ、道ごとに一度に運べる大きさの上限があり、パケットはそこに収まるように分けられます。ただし、細かく分けるほど速くなるのではありません。箱を増やせば札も増えるように、パケットの数だけ届け先の情報もついて回るからです。

別々に送り出した四つの箱は、着く順番が入れかわったり、途中で一つ消えたりします。

パケットが遅れたり、届かなかったりしたら?

荷札が示すのは「どこへ」だけです。「必ず届ける」「送った順にそろえる」は、IPの仕事に入っていません。

その続きを引き受ける決まりの代表が、TCP(ティーシーピー)です。届いたパケットの順番をそろえ、足りない分は送り直してもらいます。この送り直しが「再送(さいそう)」で、写真が欠けずに一枚に戻るのはそのおかげです。ただし、つながり自体が切れたままなら送り直せません。

通話のように、遅れた分を待つより先へ進むほうを選ぶ通信もあり、そのときは欠けた分だけ音がとびます。現れ方はパケットロスの説明で読めます。

IPとTCPの仕事を、もう少し知りたい人へ

TCPが使う「並び」や「どこまで届いたか」の情報は、IPヘッダーの中ではなく、IPが運ぶ中身の側に入ります。二つの役割の分け方はTCP/IPの説明で読めます。

動画が止まるのは、パケットが届かないから?

動画も、小分けのパケットが次々に届いて映っています。アプリは、いま映している所より少し先の分までためてから再生します。このためておく場所がバッファです。

届くのが少し遅れても、ためた分があるあいだ再生は続きます。止まるのは、届く量が足りない状態が続いて、ためた分を使い切ったときです。

ただし、「読み込み中」の表示だけでは、原因がパケットの遅れとは決められません。スマホやアプリの不調でも同じ表示が出ます。いま困っているならネットが遅いときに確かめることへ。全部を受け取る前に再生を始めるしくみは、ストリーミングの説明で読めます。

パケットとパケット通信料の関係:荷物と送り方

パケットは運ぶ荷物そのもの、パケット通信はその荷物を使って送り合うしくみです。「荷物」と「宅配のしくみ」の関係に近く、一方は物を、もう一方は送り方を指します。

スマホの料金で見る「パケット通信料」は、この送り方で行ったデータ通信の料金です。荷物がどんな道を通って相手に着くのかは、パケット通信とはで続けて読めます。

パケットでよくある質問

Q1. パケットは、一つずつ別の道を通るのですか?

A. 決まっていません。途中のルーターがそのつど次の送り先を選ぶので、同じ道を通る箱も、別の道を回って遅れて着く箱もあります。

Q2. パケットは、自分のスマホで見られますか?

A. 一つひとつは見えません。でも、スマホの設定にあるデータ使用量は、通ったパケットの量を合計した数字です。見方はスマホのギガとはへ。

パケットとは何か、ひとことで

最初の場面に戻ります。「送信」を押してから相手に届くまでの数秒で、写真は小分けにされ、一つひとつに届け先の番号が付き、ルーターを次々に渡って、相手のスマホで元の一枚に戻っています。

だれかに「パケットって何?」と聞かれたら、「ネットで送るデータを小分けにした荷物で、一つずつに届け先が付いているもの」と言えます。次に写真を送るとき、押してから送れたしるしが出るまでを数えてみてください。その数秒の中に、ここまで読んだ全部が入っています。

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読了目安 7分 / 更新日

TERM PRIMER

パケット|この記事で使った言葉

データ
コンピューターが扱う情報。文字、画像、音、動画、Webサイトもデータとして扱われます。
パケット
大きなデータをインターネットで運びやすくするために分けた小さなかたまりです。
IPアドレス
ネットワーク上の機器やサーバーを見つけるための住所のような番号です。
ルーター
データの行き先を見て、次にどの道へ送るかを決める機器です。
TCP/IP
インターネットでデータを届けるための基本的な通信ルールの組み合わせです。
ストリーミング
動画や音楽を全部保存し終える前に、受け取りながら再生する方法です。

LAB WHITEBOARD

パケットを一文で説明してみよう

気になったことがあれば、ここに残せます。書かずに読み終えても大丈夫です。