画像データの仕組みとは?写真が数字になる流れと、画素数と容量の違い

30秒でわかる答え

写真などの画像データは、絵を小さな画素(ピクセル)に分け、画素ごとの色を赤・緑・青の数字で記録したものです。画素が増えるほど容量も増え、同じ画素数でもJPEGとPNGでは圧縮の仕方が違うので容量が変わります。

写真を大きくしたらぼやけたのに、花のマークはくっきり。同じ「画像」なのに、何が違うのでしょう。

写真などの画像データは、絵を小さな画素(ピクセル)に分け、画素ごとの色を数字で記録したものです。 花のマークのように、線や形を数字で記録する画像もあります。大きくしたときの違いは、この記録の中身の差から生まれます。

漫画でわかる画像データ|写真を大きくするとぼやけるのはなぜ?

大きくしたら、どうして違う? 全8ページ

イトはラボに飾る花のポスターを制作中。写真を拡大して困ったところから、ポスター完成、Web用の画像づくりまでの8ページです。

画像を押すと拡大できます。+/−で大きさを変え、拡大中はドラッグして読めます。

1 / 8同じ花なのに、拡大すると違う?

イトは花の写真と自分で描いた花のマークを使って、ラボに飾るポスターを作る。

1ページ目:同じ花なのに、拡大すると違う?
写真とマークは、見た目だけでなく、記録している情報も違います。

1ページ目のセリフ

  • イトは花の写真と自分で描いた花のマークを使って、ラボに飾るポスターを作る。
  • イト「この写真と花のマークで、ポスターを作ろう!」
  • イト「あれ? 写真を大きくしたら、ぼやけた。」
  • イト「こっちのマークは、くっきりしてる!」
  • イト「同じ画像なのに、どうして?」
  • ピコ「画像の中に、何を記録しているかが違うんだ。」
  • 画面の比較。写真(ラスター画像):たくさんの小さな点の色を記録している。花のマーク(ベクター画像):線や図形の形を数値で記録している。

2 / 8写真は、色のついた画素の集まり

ピコとイトが写真の一部分を、画素の見える模式図で確かめる。

2ページ目:写真は、色のついた画素の集まり
写真は画素ごとの色で表します。RGBは、その色を数値で表す方法です。

2ページ目のセリフ

  • ピコとイトが写真の一部分を、画素の見える模式図で確かめる。
  • イト「写真の中に、小さなマス?」
  • ピコ「これがピクセル。画素とも呼ぶよ。」
  • ピコ「場所ごとの色を並べて、一枚の絵を表すんだ。」
  • ピコ「赤・緑・青の強さを数字で表す方法がRGB。」
  • イト「色も数字なんだ!」
  • ピコ「画素で表す画像を、ラスター画像と呼ぶよ。」
  • イト「大きく見せても、写ってない細部は増えないんだね。」
  • RGBの例。Rは255、Gは0、Bは0。赤い色を表示する。

3 / 8マークは、線と形を記録する

イトが描いた花のマークでは、曲線と色の指定を見て、大きさを変えてみる。

3ページ目:マークは、線と形を記録する
ベクター画像は線や曲線、塗りを記録し、表示する大きさに合わせて描き直せます。

3ページ目のセリフ

  • イトが描いた花のマークでは、曲線と色の指定を見て、大きさを変えてみる。
  • イト「じゃあ、このマークの中は?」
  • ピコ「線や曲線、色を記録しているよ。」
  • ピコ「こうした線や形で表すのが、ベクター画像。」
  • ピコ「大きさに合わせて、線や形を描き直せるんだ。」
  • イト「だから、大きくしても輪郭がきれい!」
  • イト「写真とマークで、持っている情報が違うんだね。」

4 / 8PNGやSVGは、保存の形式

保存形式を変えれば写真の細部も戻るのかと考えたイトが、画像の表し方と保存のルールを分ける。

4ページ目:PNGやSVGは、保存の形式
PNG・JPEGは画素を保存する形式です。SVGの中に写真を入れても、その写真の細部は増えません。

4ページ目のセリフ

  • 保存形式を変えれば写真の細部も戻るのかと考えたイトが、画像の表し方と保存のルールを分ける。
  • イト「写真もSVGにすれば、くっきり?」
  • ピコ「名前を変えるだけじゃ、細部は増えないよ。」
  • ピコ「JPEGやPNGは、画素を保存する形式だよ。」
  • イト「PNGも、ラスター画像なんだね。」
  • ピコ「SVGは線や形を保存できる。中に入れた写真は、画素のままだよ。」
  • イト「じゃあ、写真は元の大きなデータを探そう!」
  • 元写真 DSC_1234.jpg は4000×6000 px。小さなコピー DSC_1234_small.jpg は640×960 px。物語上の数値例。

5 / 8写真とマークを選んで、ポスター完成

元の写真を使い、マークの大きさを調整して、イトがポスターを仕上げる。

5ページ目:写真とマークを選んで、ポスター完成
写真は必要な画素数のある元データを使い、マークは線や形で調整。画素数と容量も分けて確認しましょう。

5ページ目のセリフ

  • 元の写真を使い、マークの大きさを調整して、イトがポスターを仕上げる。
  • イト「元の写真なら、花びらの形も見える!」
  • イト「マークはSVGで、大きさを調整しよう。」
  • イト「同じ大きさでも、容量は違うんだ。」
  • ピコ「容量は形式や圧縮でも変わるからね。」
  • イト「写真は画素、マークは線と形。使い分ければいいんだ!」
  • 同じサイズのJPEGとPNGの写真を比較する画面。ファイル容量を示す棒の長さが異なる。

6 / 8小さく見せれば、軽くなる?

ポスターを飾ったイトは、花の写真をラボのWebページでも見せたくなる。

6ページ目:小さく見せれば、軽くなる?
同じファイルを使うなら、画面上の表示を小さくしても、元ファイルの容量は変わりません。

6ページ目のセリフ

  • ポスターを飾ったイトは、花の写真をラボのWebページでも見せたくなる。
  • イト「この花、ラボのページにも載せたい!」
  • イト「写真を小さく見せれば、軽くなるかな?」
  • イト「あれ、容量は変わってない。」
  • ピコ「変えたのは、画面で見せる大きさだけだよ。」
  • イト「じゃあ、画像の保存を見直そう。」
  • ピコ「ファイルの中身は、そのままなんだ。」
  • 大きい表示と小さい表示が同じ画像ファイルにつながり、容量の棒は同じ長さ。続いて「コピーを保存」の画面を開く。

7 / 8軽くしすぎると、花びらが……

イトはJPEGの画質設定を下げて書き出し、容量と花びらの見え方を比べる。

7ページ目:軽くしすぎると、花びらが……
JPEGは画質設定によって容量と細部の見え方が変わります。小さい容量だけを目標にせず、使う大きさで確認します。

7ページ目のセリフ

  • イトはJPEGの画質設定を下げて書き出し、容量と花びらの見え方を比べる。
  • イト「JPEGの画質、もっと下げたら?」
  • イト「おっ、容量が小さくなった!」
  • イト「でも、花びらがつぶれてる……。」
  • イト「軽いだけじゃ、だめなんだね。」
  • ピコ「JPEGは、画質を下げると細部が変わるんだ。」
  • 画面の「コピーとして書き出す」で元のファイルを変えずにJPEGを保存。画質が高い花びらと低い花びらを、同じ大きさで比較する。

8 / 8元を残して、Web用を仕上げる

イトは元写真を残し、画素数と圧縮を調整したコピーを、実際に表示する大きさで見比べる。

8ページ目:元を残して、Web用を仕上げる
元画像を残し、用途に合う画素数と圧縮でコピーを作ります。容量と見え方の両方を確かめて選びましょう。

8ページ目のセリフ

  • イトは元写真を残し、画素数と圧縮を調整したコピーを、実際に表示する大きさで見比べる。
  • イト「元の写真は残して、コピーで試そう。」
  • ピコ「使う大きさに合わせて、画素数と圧縮を調整しよう。」
  • イト「この大きさなら、花びらもきれい。容量も減った!」
  • イト「飾る画像と、Webで見せる画像。使う場所に合わせればいいんだ!」
  • 画面に「元の写真」と「Web用」の別フォルダ。「画素数」と「画質」を調整し、ファイル容量と見え方を比較する。

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物語は創作です。漫画の画素や曲線の図は仕組みを示す模式図で、実際の画像処理をそのまま再現したものではありません。

ラスター・ベクターと保存形式の違いを整理する ↓

100%

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ラスター画像とベクター画像の違い|写真は画素、マークは線と形

ラスター画像は画素ごとの色で、ベクター画像は線や曲線、塗りの情報で絵を表します。 色が細かく変わる写真は画素、形がはっきりしたロゴやマークは線と形、と分けて考えると見分けやすくなります。

表し方記録するもの大きくするとき
ラスター画像画素の並びと、その色元の画素をもとに大きく表示する。撮れていなかった細部は戻らない
ベクター画像線・曲線の位置や形、塗りの色など表示する大きさに合わせて形を描き直すので、輪郭を滑らかに保てる

「ラスター/ベクター」は絵の表し方の違いで、「PNG/JPEG/SVG」は保存する形式の名前です。PNGとJPEGはラスター画像の形式、SVGは線や形を記録できる形式。PNGで保存したマークは、見た目が単純でも画素でできています。

SVGの中へPNGやJPEGの写真を埋め込むこともできますが、その写真の部分は画素のままです。拡張子を変えても、画像の中身は変わりません。SVGでの画像の埋め込みについて(W3C)

画像データの仕組み|写真は画素の位置と色の数字でできている

写真を小さな色のマスに分けると、一枚の絵は「どの位置に、どの色を置くか」の一覧になります。このマス一つが画素(ピクセル)です。第75話「画像データは何でできている?」では、ラボの写真カードを拡大して、この点の集まりを見に行きます。

横4個・縦4個の方眼紙なら、色を塗る場所は16マス。横8個・縦8個にすると64マスです。横も縦も2倍にしただけで、マスの数は4倍になります。マスが増えるほど細かな形を表せますが、記録する数字も同じだけ増えます。

同じ花を大きな色のマスと細かな色のマスで描いた比較。細かなマスでは輪郭の違いを多く表せる
同じ花でも、使うマスの細かさで表せる形が変わります。図は考え方の比較で、本文の16マス・64マスをそのまま描いたものではありません。

色も数字にすれば、コンピューターは画像を「位置と色の数字の並び」として扱えます。文字や音をデータで表すときと同じ考え方です。

ユイ

写真を拡大すると、小さな四角が見えてきますね

イト

じゃあ、マスをもっと増やせば、ぼやけた写真も戻る?

ピコ

増やせるのは枠だけ。撮れていなかった色は、どこにも記録されていないんだ

イトとピコが、画像の一部分を拡大して小さな色の点を見ている
一つの点の位置が決まったら、次はその点の色をどう表すかを考えます。

RGBとは?画素の色を赤・緑・青の数字で表す

画面の色は、赤・緑・青の光の強さを組み合わせて作ります。この三色を英語で言ったときの頭文字が、RGBです。赤だけを強くすれば赤に近い色、赤と緑を混ぜると黄色に近い色。絵の具と違い、光は重ねるほど明るくなります。

光の混色。赤と緑で黄、緑と青でシアン、赤と青でマゼンタ、赤・緑・青で白になる四つの比較
上から、赤+緑で黄、緑+青でシアン、赤+青でマゼンタ、三色で白。絵の具ではなく光の組み合わせで、各成分の強さを変えると中間の色も表せます。

画素一つの色は、赤・緑・青それぞれの強さの数字で決まります。たとえば各成分を8ビットで表すなら、一つの画素の色は24ビット=3バイト。64画素なら、色の部分だけで192バイトです。※透明度・管理情報・圧縮を含めない計算例で、実際のファイルの容量とは別の数字です。

RGBは色の表し方なので、ラスター画像だけでなく、ベクター画像の線や塗りの色にも使えます。

マコト

位置も色も全部数字なら、写真が重いのは、その数字が多いからなんだね

ユイ

ということは、画素の数が同じ写真なら、容量も同じになりますか?

画素数が多いと容量も大きい?解像度とファイルサイズを分ける

画素数と容量は別の数字です。画素数が増えれば容量も増えやすく、画素数が同じでも形式と圧縮で容量は変わります。 「解像度」という言葉は、写真や画面の話では横×縦の画素数を、印刷などでは一定の長さに並ぶ点の密度を指します。

同じ写真でも、横4000ピクセルと横800ピクセルでは持っている点の数が違い、4000のほうが細部まで表せるかわりに、データの量も増えます。

先ほどの計算をあてはめると、1200×800(96万画素)の写真は、色の数字だけで1画素3バイト×96万画素=288万バイト、およそ3MBです。手元のJPEG写真がそれより小さければ、その差を作っているのが圧縮です。

比べる条件何が変わる?
同じ条件で、横と縦の画素数を増やす記録する点が増え、細部を表す場所が増える。データの量も増えやすい
画素数を変えずに、圧縮や画質設定を変えるファイルの容量が変わる。方式によっては細部も変わる
ファイルはそのままで、画面上の表示だけ小さくする見える大きさが変わるだけで、元ファイルの容量は減らない

JPEGとPNGで画像の容量が違うのはなぜ?圧縮と形式の違い

画像形式は、画素と色の数字をどんなルールで保存するかの決まりです。圧縮は、その数字をもっと少ない量で書き直して容量を減らす工夫で、形式ごとにやり方が違います。

  • JPEG:写真向き。容量を小さくしやすい代わりに、画質設定を下げるほど細かな部分が変わります。漫画で花びらがつぶれたのは、この設定を下げすぎたからです。
  • PNG:画素の情報をそのまま保つ圧縮で、透明な部分も扱えます。文字の入った図やロゴに向きます。
  • WebP・AVIF:Webで画像を軽く表示するための形式です。

もし写真ならJPEG、文字の入った図やロゴ、透明な部分が要る画像ならPNG。迷ったら元の画像は残したまま、コピーを書き出して、使う大きさで見比べます。画像がぼやける、色が少し変わる、透明な部分が消える、容量が大きくて送れない。どれも、形式・圧縮の設定・表示サイズのどれが原因かを分けると、直す場所が絞れます。

手元の写真で画像データを確かめる|画素数・容量・形式の3つ

写真を一枚選び、ファイルや写真アプリの情報画面を開きます。見るだけなので、写真は変わりません。見る項目は三つです。

  1. 横×縦のピクセル数。1200×800なら、横1200個・縦800個で96万画素です。
  2. KB・MBなどのファイルサイズ。保存したり送ったりするときのデータの量です。
  3. JPEG・PNGなどの形式。画素と色の数字を、どのルールで記録したかです。

三つを見たら、「大きい写真」と言うときに、画素数のことかMBのことかを言い添えてみてください。画面に映すときは、ブラウザやアプリが形式のルールに沿って数字を読み、画素と色を並べ直しています。保存のルールの話はファイル形式とは、静止画が時間とともに変わる仕組みは動画データの仕組みへ続きます。

画像データの仕組みを自分の言葉で言ってみる

写真などのラスター画像は、絵を小さな______に分け、画素ごとの色を______として記録したデータです。

画素数が多いほど細かく表せる一方で、______も増えやすくなります。

ファイルサイズは画素数だけでなく、______でも変わります。

答えの例:

  • 絵を小さな画素(ピクセル)に分け、画素ごとの色を数字として記録したデータです。
  • 画素数が多いほど細かく表せる一方で、データの量(容量や通信量)も増えやすくなります。
  • ファイルサイズは画素数だけでなく、形式と圧縮の設定でも変わります。

画像データでよくある質問|画素と容量の疑問

Q1. 拡張子を.jpgから.pngに変えたら、画質はよくなりますか?

変わりません。拡張子は名前の最後に付く目印で、中の画素と色の数字はそのままです。

Q2. メッセージアプリで送った写真が、元より粗く見えるのはなぜですか?

送るときにサービスが画像を自動で縮小したり、別の形式に変換したりするためです。手元の元の写真は変わっていません。画質を保って渡したいときは、アプリの送信設定に画質や縮小の選択がないかを見ます。

Q3. 文字の入った図やスクリーンショットは、JPEGとPNGのどちらで保存しますか?

PNGが向いています。画素の情報をそのまま保つので、細い線や文字の形が変わりません。写真は色の変化がなだらかなので、JPEGで容量を抑えるのが一般的です。

写真はそのまま、マークは描き直す|画像データの仕組みをひとことで

写真がぼやけたのは、撮れていた画素の数より大きく見せたから。マークがくっきりなのは、線と形をその大きさで描き直せるから。冒頭の違いをこう言えたら、画像データの中身はもう見えています。次にぼやけた写真に出会ったら、拡大を重ねる前に、撮ったときの元の写真を探してみてください。

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TERM PRIMER

画像データの仕組み|この記事で使った言葉

画像データ
画像を、点の位置と色の数値として表したデータです。
ピクセル
画像や画面を作る一つ一つの点です。位置と色の情報を持ちます。
RGB
赤・緑・青の光の強さの組み合わせで色を表す方法です。
解像度
画像や画面を作る点の数です。横×縦の形で表します。
圧縮
データの表し方を工夫して、容量を小さくすることです。

LAB WHITEBOARD

画像データの仕組みを一文で説明してみよう

「写真が画素と色の数字になる流れを説明し、画素数と容量、JPEG・PNGなどの保存形式を分けて考えられるようになる。」を、いまの自分の言葉で一文にしてみてください。途中の説明でも大丈夫です。