土曜日の夕方。ピコルート・ラボのしつもん箱に、えんぴつで書いたカードが一まい入っていました。
「インターネットって、なに?」
インターネットは、世界じゅうのコンピューターをつないだ、大きな道のあつまりだよ。スマホから「この動画を見せて」とおねがいを出すと、道を通って遠くのコンピューターにとどき、返事の動画がもどってくるんだ。
まずは、この答えを声に出して読んでみてください。世界までつながる大きな道ですが、ぜんたいを動かすリーダーはいません。会社や大学、国などがそれぞれ動かしている何万もの道が、同じ決まりでつながっています。
イト
インターネットにリーダーがいないなら、ぼくの動画はなんでまいごにならないの?
ピコ
荷物に住所のふだがついているからだよ。カードを5まいならべて、見に行こう
どうしてまいごにならない? 5まいのカードで仕組みをたどる
紙を5まい用意して、絵をかきます。丸や四角でかまいません。
| カード | 役目 | 本当の名前 |
|---|---|---|
| ① 自分の道具 | おねがいを出し、返事を見る | 端末(たんまつ)。スマホやパソコン |
| ② 入口 | 家や外から、道に出る | ルーター、Wi-Fi、基地局(きちきょく) |
| ③ 住所 | どこへ行くかを書いたふだ | URLなど |
| ④ 荷物 | 文字、写真、音、動画の中身 | データ |
| ⑤ 相手 | おねがいを受け、返事をする | サーバー |
※ 本当の名前をいっぺんにおぼえる必要はありません。気になったカードから一つずつ見ていきます。

すきな動画を見るところを、カードでたどります。
- ①で動画をえらぶと、「見せて」のおねがいが出る
- おねがいは②の入口から、外の道へ出る
- ③の住所をたよりに、遠くの⑤までとどく
- ⑤が、動画を小さな④に分けて送り返す
- ①が④をならべ直して、画面にうつす
まいごにならないのは、荷物に③のふだがついているからです。道の分かれ目ごとに、ふだを見て次の道をえらぶ係がいます。②の入口にいるルーターも、その一人です。リーダーがいなくても、ふだと係がいればとどきます。
本物の荷物とちがうのは4番です。動画は大きな箱一つではなく、小さく分かれてとどきます。分けた箱の一つ一つにふだをつけるようすは、パケットのまんがで見られます。
TERM PRIMER
子ども向けインターネットの仕組み|この記事に出てくる言葉
家でためすなら? カードでできる3つのあそび
あそび1:二つだけ答える
カードをならべたら、「何をおねがいした?」「何がもどってきた?」に答えます。カードの名前をぜんぶ言えなくても、この二つが言えれば十分です。
あそび2:自分が荷物になる
5まいを部屋にはなしておき、⑤の上に絵を一まいのせます。「見せて」と書いた紙を持って①から⑤まで歩き、紙と絵をとりかえて①に帰ります。行って、帰る。インターネットは、いつもこの行き帰りです。
あそび3:本物の入口をさがす
Wi-Fiのある家なら、②は本物があります。小さなランプが光る箱(ルーター)です。線がぬけると家のWi-Fiが止まるので、見るだけにします。見つけた場所を紙にかけば、自由研究の地図になります。
ゲームや写真だと、カードはどうかわる?
かわるのは、おねがいの言葉と④の荷物です。道も、ならべるじゅんばんも同じです。
動画:「見せて」とおねがいする → 動画が少しずつとどく
ゲーム:「右に動いたよ」と知らせる → みんなの動きがもどる
写真:「これをとどけて」とたのむ → 相手のスマホに出る
Webページ:「このページを見せて」とおねがいする → 文字や絵がとどき、ブラウザ(ページを見るアプリ)がならべる
ユイ
DNSやIPアドレスを言わずに話して、うそになりませんか
マコト
ならないよ。名前は、聞かれたカードに一つずつ書き足せばいい
おうちの人へ:学年に合わせて、話すところをかえます。
小学1・2年生:はじめの答えの一文目だけ
3・4年生:二つの文と、5まいのカード
5・6年生:「リーダーがいない」と、海のそこのケーブルまで
説明したあとは、すぐ次の言葉を足さず、子どもの反応を待ちます。「どうして?」と聞かれたところから話を広げてください。DNSやIPアドレスまで聞かれたら、インターネットの仕組みに大人向けの説明があります。
使う前に、何をやくそくしておく?
この道は世界じゅうにつながっています。なかよしの友だちにも、会ったことのない人にも、同じ道でとどきます。だから、使う前に4つのやくそくをしておきます。
- 名前、学校、住所、家の場所がわかる写真は、送る前におうちの人に聞く
- 知らない人に「いそいで」「ひみつだよ」と言われたら、返事をしないで大人に見せる
- お金やアプリを入れる画面が出たら、一人で決めない
- こまった画面は、とじていい。そのあと、大人に話す
大人に話すのは、しかられるためではありません。いっしょに考えてもらうためです。
おうちの人へ:フィルタリングなどの設定と、「こまったら見せてね」と言える会話を組み合わせます。スマホやアプリがかわったら、やくそくも見直します。フィルタリングと相談まどぐちは、こども家庭庁のページから調べられます。
次に聞かれそうな4つのしつもんと答え
Q1. インターネットは、どこにあるの?
A. 一つの場所にはありません。家の入口の箱、町の中をのびる線、海のそこのケーブル、遠くのコンピューター。ぜんぶがつながった全体が、インターネットです。
日本と外国を行き来するデータは、100のうちおよそ99が、海のそこのケーブルを通ります(総務省の資料では約99%)。ケーブルが日本のどの海岸に上がるかは、地名つきの表で見られます。
Q2. Wi-Fiが、インターネットなの?
A. ちがいます。Wi-Fiは、スマホと家の入口(ルーター)を電波でつなぐ、はじめの一歩です。その先の道が止まると、Wi-Fiのマークが出ていてもページは開きません。
子どもへの言い方は、Wi-Fiってなに?にあります。
Q3. 動画は、スマホの中に入っているの?
A. 入っていません。見るたびに、遠くのコンピューターから少しずつとどきます。電波のない所で動画が止まるのは、道がとちゅうで切れるからです。
※ 先にダウンロードした動画だけは、スマホの中にあります。スマホまでの道は、スマホのネットはどこから来る?でたどれます。
Q4. インターネットは、いつからあるの?
A. はじまりは1969年です。アメリカの大学や研究所、4つの場所のコンピューターをつないだのがさいしょでした。日本では1984年に、3つの大学をつなぐところからはじまっています(JPNICの年表)。4か所からはじまった道が、今は世界じゅうにのびています。
しつもん箱に、次の「?」を入れよう
イトはカードのうらに、はじめの二つの文を書いて、しつもん箱にもどしました。となりに、新しいカードを一まい入れます。
「アニメが止まったら、つづきはどこから来るの?」
その答えを、物語の第1話で、イトたちがさがしに出かけます。
二つの文と、5まいのカード。これで「インターネットって、なに?」と聞かれても、今日から答えられます。わからないところが出てきたら、「?」のカードを一まい足してください。
この記事について
LAB WHITEBOARD
子ども向けインターネットの仕組みを一文で説明してみよう
「インターネットを、世界中のコンピューターをつないだ道の集まりとして、子どもがそのまま読める短い言葉と5枚のカードで話せるようになる。」を、いまの自分の言葉で一文にしてみてください。途中の説明でも大丈夫です。




