NATタイプとは?Switch・PS5の表示の意味と、つながらないときの確認順

イトがラボでゲーム機からルーターと回線側の機器へつながるケーブルを確かめている

30秒でわかる答え

NATタイプは、オンライン対戦などで相手の機器と接続しやすいかを見る目安で、通信速度の点数ではありません。SwitchのA・B・C・D・FとPlayStationのタイプ1〜3は別の基準です。接続に困る場合は、エラー番号、家の配線、契約の条件を確認し、必要な設定だけを管理者や公式サポートと確かめます。

イト

Switchの接続テストで、NATタイプがDって出た。うちの回線、遅いの?

マコト

NATタイプは速さの点数じゃないんだ。対戦相手の機器とつながりやすいかを見る目安だよ

ゲーム機の接続テストに出る「NATタイプ」は、速度の結果と並んで表示されるので、速さの良し悪しだと思われがちです。ここでは、NATタイプが何を判定しているか、SwitchとPlayStationの表示の対応、悪くなる原因、そして試す順番を、確認する場所つきで整理します。

NATタイプは、オンライン対戦などで相手の機器と接続しやすいかを見る目安です。通信速度の点数ではありません。SwitchにはA・B・C・D・F、PlayStationにはタイプ1〜3がありますが、両者は同じ基準の段階表ではありません。

確認する候補には、二重ルーター、集合住宅の共用設備、回線側のアドレス・ポート制限があります。表示だけでは原因を一つに決められません。家族で使う機器の設定は、管理している人と説明書を確認してから変更してください。

NATタイプとは?対戦相手とつながりやすいかの目安

家の中の機器には、家の中だけで通じる番号(プライベートIP)が付いています。外のインターネットで使う番号(グローバルIP)は、ふつうルーターが1つだけ持っていて、家の中の機器の代わりに外とやり取りします。この代わりをする仕組みがNATです。くわしくはNATとは?にあります。

たとえるなら、ルーターは建物の受付です。中の人が外へ手紙を出すとき、受付が自分の住所に書き換えて送り、返事が来たら「これは3階の人あて」と記録を見て渡します。対戦ゲームでは、相手のゲーム機との間にも通信の道を作る必要があります。受付を通して、目的のゲーム機へ通信を届けられるか。この接続のしやすさを見るのが、NATタイプです。

実際にはゲーム機が接続テストを行い、接続性の目安を表示します。「受付」は仕組みを考えるためのたとえで、各タイプの厳密な定義ではありません。Fが出ても、インターネットの通信がすべて遮断されているという意味ではありません。

SwitchのA〜FとPS5の1〜3を表で読む

SwitchとPlayStationでは、表示の仕方が違います。Switchは「設定」→「インターネット」→「接続テスト」で、テストが成功するとNATタイプの欄にA・B・C・D・Fのどれかが出ます。PS5は「設定」→「ネットワーク」→「接続状況」→「インターネット接続を診断」へ進み、NATタイプを確認します。PS4は「設定」→「ネットワーク」→「インターネット接続を診断する」です。

機種表示読み方
SwitchA・B対戦・協力プレイを比較的行いやすい。相手側などの条件でエラーは起こり得る
SwitchC・D対戦・協力プレイに最適な環境ではない。公式の対処案内で確認する
SwitchFインターネット経由の対戦・協力プレイができない環境と判定されている
PlayStationタイプ1インターネットへ直接接続している状態
PlayStationタイプ2ルーターを経由している状態
PlayStationタイプ3ルーター経由で、相手機器との通信や機能が制限される場合がある

この表は、SwitchのAをPlayStationのタイプ1へ換算する表ではありません。タイプ1を目指してルーターを外す必要もありません。問題なく遊べているなら、表示を変えるためだけに設定を触らずに使えます。Switchの2618-0516は、自宅または相手側でNAT越えの処理がうまくできていない可能性を示すエラーです。

NATタイプがDやタイプ3になる原因3つ

ユイ

友だちのマンションでは、何もしていないのにNATタイプがDだそうです

ピコ

画面のむこう側から見ると、そのマンションには受付が2つある。建物の受付と、部屋の受付だよ

ピコが言う「受付が2つ」は、確認したい構成の一つです。代表的な確認先を3つに分けます。すべての原因がこの3つに限られるわけではありません。

  1. ルーターが二重になっている。回線会社から借りた機器にルーター機能が入っているのに、その下に自分で買ったWi-Fiルーターをルーターモードのままつないでいる家です。受付が2段になり、外からの手紙は1段目で止まりやすくなります。
  2. 集合住宅の共用ルーターを通っている。建物全体で1つの受付を使い、各部屋には家の中用の番号だけが配られている契約です。部屋のルーターをどう設定しても、建物の受付は変えられません。
  3. 回線側でアドレスやポートを共有・制限している。IPv4 over IPv6の一部のサービスなどでは、利用者が使えるポートに制限があります。IIJmioも、同社の該当サービスではポート開放ができず、一部のサービスを使えない場合があると案内しています。ただし、IPv6やIPv4 over IPv6という名前だけで、すべて同じ制限だとは判断できません。

3つに共通するのは、受付の数や、受付が持っている札の数の問題だということです。だから、速い回線に替えたり、新しいルーターを買い足したりしても、受付の構造が同じなら判定は変わりません。

NATタイプを改善する順番|6段で試す

ゲーム機の結果を記録し、家のルーターは家の管理者、建物や回線側の設備は管理会社やプロバイダーへ確認する図
接続の構成例です。どこで制限されているかは表示だけでは分からないため、管理する人や事業者を分けて確認します。

まず結果を記録し、設定変更が必要な段階かを確かめます。手順は機器や契約によって違うので、6つをすべて実行する必要はありません。試した場合は、一度に一つだけ変えて結果を比べます。

  1. 結果と障害情報を確認する。NATタイプ、エラー番号、発生するゲーム、特定の相手だけかを記録します。ゲームや本体メーカーの障害・メンテナンス情報も見ます。
  2. 説明書に沿って再起動する。家庭内の利用が止まることを管理者と確認し、機器ごとの案内に従います。無線が不安定なら、有線や親機の近くでも接続テストを比べます。
  3. 家の中のつなぎ方を確認する。借りた機器と追加ルーターの両方がルーターとして動いていないかを確認します。ブリッジモードへの変更は、上流に必要なルーターがあると確かめてからです。機器の役割はONUとルーターの違いで整理できます。
  4. 契約している接続方式を確認する。任天堂は、可能な場合にIPv6接続を一時停止して比べる方法も案内しています。契約によっては通信できなくなるため、停止・復旧の手順と代わりの接続方法をプロバイダーに確認してから判断します。
  5. 必要な設定を公式案内で確認する。UPnPやポート転送が必要か、ゲームとルーターの説明書を照合します。元の値を記録し、目的の分からない設定をまとめて変えないでください。
  6. 回線側の条件を問い合わせる。自宅で変更できない場合は、プロバイダーや集合住宅の管理者へ、ゲーム名・エラー番号・NATタイプ・配線構成を伝え、P2P通信やポートの制限を確認します。

設定を変えた後に結果が改善しても、それだけで原因を一つに断定せず、変更前後の条件をサポートへ伝えます。接続方式の言葉を整理したい場合は、PPPoEとIPoEの違いで確認できます。

IPv6(v6プラスなど)でNATタイプが悪くなる場面

ここで問題になり得るのは、IPv6そのものではなく、契約しているサービスがIPv4の通信をどう扱うかです。IPv4アドレスを共有する方式やポートの制限によって、ゲームに必要な通信が通りにくい場合があります。まず、自分の契約の名称と制限を確認します。

接続方式を切り替えると、速度や利用できるサービスも変わることがあります。固定IPなどの有料オプションを申し込む前に、そのゲームの問題を解決できる条件かをプロバイダーへ確認してください。契約や回線ごと見直す段になったら、回線を替える前に見る3つの質問で方式と総額を並べて比べられます。

UPnP・ポート開放・DMZは何をする設定か|注意

ネットで調べると、「ポート開放」や「DMZ」で直すという記事が出てきます。3つは何をする設定かが違うので、分けて理解してから触ります。

  • UPnP: ゲーム機やアプリが、必要なポート転送をルーターへ自動で要求する仕組みです。有効・無効の判断や設定の残り方は機器・アプリによるため、「終われば必ず閉じる」とは考えず、公式の案内を確認します。
  • ポート開放(ポートフォワーディング): 決めた窓口を、決めた機器あてにずっと開けておく設定。ゲーム機のIPアドレスを固定し、ルーターの設定画面で番号を指定します。開けた窓口は閉じるまで開いたままなので、必要な番号だけを、そのゲーム機だけに向けます。
  • DMZホスト: 家庭用ルーターでは、外から届いた通信を指定した機器へ広く転送する機能を指すことがあります。名前や動作は製品によって異なり、保護にも影響するため、NATタイプを変える目的だけで有効にしないでください。

これらは順番に全部試す設定ではありません。機器の管理者や公式サポートと、必要な設定だけを確認します。ポート番号が何を分けているかは、ポート番号とは?で確かめられます。

NATタイプがAなのにマッチングできないときに確認すること

A・Bなどの表示でも、すべての相手やゲームと接続できる保証はありません。次の3つもチェックします。

  • 相手側の環境。特定の相手とだけ失敗するなら、相手の家の判定が悪い可能性があります。任天堂の案内にも、相手側のネットワーク環境が原因の場合があると書かれています。
  • サービス側の障害やメンテナンス。ゲーム会社や本体メーカーの稼働状況のページを見ます。
  • 遅れや途切れ。マッチングはできるのに動きが引っかかるなら、NATタイプではなく遅れの話です。切り分けはオンラインゲームのラグはなぜ起きる?と、ゲームのpingが高い理由は?の測り方で進められます。

ミニクイズを一つ。回線を1Gbpsから10Gbpsに替えるだけで、NATタイプは良くなる? 答えは「速さだけでは決まらない」です。契約変更で接続の仕組みも変わる場合はありますが、高速な契約であること自体は、相手とつながりやすくなる保証ではありません。

NATタイプでよくある質問

Q1. NATタイプBのままでも大丈夫?

A. 任天堂はA・Bを、対戦や協力プレイを比較的行いやすい環境と説明しています。問題なく遊べているなら、Aに変えるためだけの設定変更は必要ありません。

Q2. 有線にするとNATタイプは上がる?

A. 同じルーターへつなぐなら、有線にしただけで回線側の制限や二重ルーターが解消されるわけではありません。無線が不安定な場合は、有線や親機の近くでテストを比べ、電波の問題を分けて確認できます。

Q3. ルーターを買い替えれば直る?

A. 買い替えだけで直るとは限りません。共用設備や回線側の制限は、家のルーターでは変えられない場合があります。まず配線構成と公式の対処案内を確認します。

接続テストの画面から進む次の一歩

イトは「Dだから回線が遅い」と考えていました。表示の意味を知った今は、速い回線を探す前に、マコトと配線を確かめるところから始められます。箱が2つあっても、両方がルーターとして動いているとは限りません。型番と動作モードを調べ、分からない部分を管理者へ尋ねます。

今日できる一歩は、NATタイプとエラー番号を一緒に書き留めることです。問題なく遊べていれば、表示を上げるためだけの変更は不要です。つながらない場合は、障害情報と家の配線を確認し、自分で触れない共用設備や契約の条件は、記録を添えて管理者へ尋ねられます。

この記事について

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NATタイプを一文で説明してみよう

「NATタイプが通信速度ではなく接続性の目安だと分かり、Switch・PSの表示を別々に読み、原因の候補と確認する順番を自分の家に当てはめられる。」を、いまの自分の言葉で一文にしてみてください。途中の説明でも大丈夫です。