PHPは、Webサイトの裏側で「記事を取り出す」「検索結果を作る」といった仕事をさせるための言語です。 コンピューターへの指示を書く言語を、プログラミング言語といいます。PHPは、その一つです。
読み方は「ピーエイチピー」。PHPで書かれた指示を実行するソフトウェアも、PHPと呼ばれます。ニュースで「PHPを更新する」と言うときは、通常、この実行する側のソフトウェアの話です。
自分でPHPを書いたことがなくても、WordPressなどを使うことで、その働きを利用している場合があります。ここではコードを覚える前に、画面のむこう側で何をしているのかを見ていきます。
漫画:届いたのは、作り方? 全4ページ
ラボの本を探す、PHPを使った架空のサイト。ユイは検索結果を見つけましたが、PHPの指示がどこにあるのか気になりました。
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机と紙は説明のためのたとえです。実際にはコンピューターが指示に従って処理します。この漫画ではHTMLを返す例を扱い、サーバーは適切に設定されているものとします。
漫画で気になったWordPressとPHPの関係も、後半で見ていきます。
PHPとは、サーバー側の処理を書く言語
Webサイトを開くとき、手元ではChromeやSafariなどのブラウザが動きます。ブラウザの依頼を受け、ページの材料を返す側がサーバーです。PHPは、主にそのサーバー側で働きます。
PHPには「どの情報を取り出すか」「この条件なら何を返すか」といった処理を書けます。ただし、書かれた文字がひとりで動くわけではありません。指示を読み取って実行するソフトウェアが必要です。
| 「PHP」という言葉の使われ方 | 指しているもの |
|---|---|
| PHPでプログラムを書く | 指示を書くための言語 |
| PHPのファイルを置く | その言語で書かれたプログラム |
| サーバーのPHPを更新する | プログラムを実行するソフトウェア |
PHP公式の入門説明も、PHPをサーバー側で実行し、その結果を利用者へ送る仕組みを紹介しています。PHPにはWeb以外の用途もありますが、最初は「Webサイトの裏側で返事を作る役」と考えると位置がつかめます。
PHPの仕組みを検索ページで考える
たとえば、ラボの本を探す小さなサイトを考えてみましょう。「ネットワーク」と入力すると、条件に合う本が並びます。このサイトがPHPを使っているとしたら、次のような流れが考えられます。
手元のブラウザから「ネットワーク」という検索語を送る。
サーバー側で保存情報を調べ、条件に合う本を一覧にする。
返ってきた情報を、手元のブラウザが画面にする。
仕組みを単純化した一例です。PHPは、主に真ん中のサーバー側で働きます。
本の情報を保存するのは、データベースという仕組みです。情報を整理して保存し、PHPのプログラムからの問い合わせに応じて取り出せるようにします。PHP自体がすべての本の情報を覚えている、ということではありません。
工房にたとえると、ブラウザから届く依頼が注文票、PHPのプログラムが作業手順、データベースが材料の保管場所です。注文に合わせて、返すものを組み立てます。
実際には、人が注文を読んで考えているわけではありません。プログラムに書かれた条件に従って処理しています。また、この流れは一つの例です。PHPが直接HTMLを返さず、画面で使うデータを返すサイトもあります。
ユイ
私のパソコンで、PHPが本を探しているわけではないんですね。
マコト
この例では、探す処理はサーバー側だね。手元のブラウザは依頼を送り、届いた返事を画面にしているよ。
通信全体の中でサーバーの位置を確認したい場合は、Webサーバーが返すものも手がかりになります。
PHPとHTML・JavaScriptは何が違う?
PHPとHTMLは、同じページ作りで登場しても役割が違います。HTMLは、見出しや文章など、ページの構造を表すものです。PHPは、処理を行い、そのHTMLなどを作るために使えます。
| 言葉 | この場面で見る役割 | 本の検索サイトなら |
|---|---|---|
| HTML | ページの構造を表す | 本のタイトルや説明を見出し・段落として並べる |
| PHP | 主にサーバーで処理する | 検索条件を受け取り、保存情報から結果を作る |
| JavaScript | ブラウザなどで処理する | 入力中に候補を出す、画面の一部を更新する |
「PHPは裏側、JavaScriptは表側」と覚えると入口では便利ですが、JavaScriptもサーバー側で動かせます。役割は言語名だけで完全に固定されません。ここでは、よくあるWebページの分担を示しています。
ブラウザの「ページのソースを表示」で見えるHTMLは、サーバーで処理した結果の場合があります。たとえるなら、届くのはできあがった一覧表で、一覧を作る作業手順そのものではありません。サーバーが適切に設定されていれば、PHPのプログラムがそのまま利用者へ届くことはありません。
HTMLの役割をもう少し知りたいなら、HTMLとは何かでページの構造から確かめられます。
PHPとWordPressの関係
WordPressは、記事を書いたり、画像を登録したりしてサイトを管理できるソフトウェアです。そのサーバー側の処理にPHPが使われています。
たとえば、管理画面で記事を保存すると、WordPressのプログラムが動いて内容を保存します。訪問者がページを開くと、必要な記事を取り出して表示用の内容を作る処理が行われます。実際のサイトでは、作成済みの内容を一時保存して返す仕組みが入ることもあります。
ここで大切なのは、WordPressとPHPが同じものではないことです。
- WordPressは、サイトを作り、管理するためのソフトウェア。
- PHPは、そのプログラムを動かす土台の一つ。
- データベースは、記事や設定などを保存する仕組み。
WordPress公式の動作要件にも、PHPとデータベースの要件が別々に示されています。したがって、「WordPressを更新した」と「サーバーのPHPを更新した」は、同じ作業を指していません。
PHPのバージョンを管理するのは誰?
PHPもソフトウェアなので、機能の改善や不具合の修正に合わせて版が変わります。この版を表す数字がバージョンです。
誰が更新するかは、利用しているサービスによって違います。
| 利用の仕方 | 更新の担当を確かめる場所 |
|---|---|
| レンタルサーバーを借りている | 提供会社の案内。会社が修正する部分と、利用者が設定を選ぶ部分を確認する |
| サイト運営を外部へ任せている | 制作会社・運営会社との契約。PHPの管理が含まれるかを確認する |
| サーバーを自分で構築している | 自分や社内のサーバー管理者が、提供元の手順で更新する |
「ブログの記事を編集できるから、PHPの更新も自分の担当」とは限りません。逆に、「サーバーを借りているから何もしなくていい」とも限りません。公式案内や契約内容で、どこまで管理してもらえるかを確かめるのが確実です。
PHP 8.2から8.3へ変えるように、別の系列へ切り替えると、古いプログラムがそのまま動かない場合もあります。数字を新しくするだけでなく、記事の表示や問い合わせフォームが使えるかを確かめる作業も必要です。
PHPを使っているか知りたいとき
サイトの見た目だけでは、PHPの使用は分かりません。動きの少ないページでもPHPが使われることはありますし、よく動くページが別の言語で作られていることもあります。
自分のサイトなら、サーバーの管理画面や、利用しているソフトウェアの動作要件が手がかりになります。外部へ制作を依頼している場合は、「このサイトはPHPを使っていますか。更新は誰が担当しますか」と聞けば、知りたいことを伝えられます。
調べるためだけに、サーバーの詳しい情報を表示するページを公開する必要はありません。まず管理画面や担当者という、もともと用意された確認先を使いましょう。
PHPは、画面には見えにくいところで、サイトの返事を作る役です。その位置が分かると、「PHPの更新」というお知らせも、自分のパソコンの話か、サイトの裏側の話かを見分けやすくなります。今回のニュースとの関係を知りたい人は、2026年10月のPHP脆弱性と修正版へ進めます。








