AIに作業をたのんだら、英語の一行と「実行していいですか?」が出てきた。知らない文字ばかりだと、押してよいのか迷いますよね。
まずは「何をするか」「何を変えるか」「外へ送るものはあるか」を確かめます。 名前を全部覚える必要はありません。分からないところを一つ見つけ、動かす前に聞くことからはじめられます。
コマンドは、文字でPCに仕事をたのむ指示です。「実行」は、その指示どおりに動かすことをいいます。この記事は、画面に出た名前を探して意味を知るための一覧です。
ファイルやフォルダって、何のこと?
写真や文書など、名前を付けて保存したひとまとまりがファイルです。それらをまとめて入れるものをフォルダといいます。
たとえば「旅行」というフォルダの中に、「海の写真」というファイルがある、と考えてみてください。AIが「消していいですか?」と聞いてきたとき、写真一枚なのか、旅行のフォルダごとなのかでは、消えるものがちがいます。
だから、知らない指示を見たら、何をするかと一緒にどのファイルやフォルダにするかを聞きます。
先に見るのは、この四つ
| 見るところ | 確かめたいこと |
|---|---|
| 何をする? | 名前を見る、中身を読む、書きかえる、消す、送る、のどれか |
| どこにする? | どのフォルダやファイルを使うのか |
| どこまで? | フォルダの中も含むのか、あとに別の指示が続くのか |
| 外に出る? | どこへ何を送るのか、サイトの公開もするのか |
読むだけの指示でも、出てきた文にパスワードなどがあれば、AIへ見せてよいかを確かめます。許可のボタンが出たことだけで、何をするかまで分かったことにはなりません。
画面に出た名前を、一覧から探してみよう
短い説明と「ここを確認」だけでも読めます。「もう少し知る」を開くと、理由とAIへの聞き方が出てきます。ここにある英語は、名前を見つけるための例です。そのまま打って動かすための手順ではありません。
LinuxやmacOSで使う指示と、Git・npmなどの道具で見かける名前を集めています。WindowsのPowerShellなどでは、同じ名前でも動きがちがう場合があります。名前が見つかっても、今使っているものに合うかを確かめます。
24項目
pwd / cd
見る・移動今いるフォルダを見る/作業する場所を変える。
ここを確認見る場所が変わると、同じ名前でも別のファイルを指すことがある。
もう少し知る・AIに聞き返す
pwdは今いる場所を見せます。cdは作業する場所を変えます。cdだけでファイルそのものを運ぶわけではありません。今いる場所から探す書き方もあるので、このあとの指示をどこで動かすかを確かめます。
ls
見る・移動ファイルやフォルダの名前をならべて見る。
ここを確認名前に、人の名前など見せたくないことが入っていないか。
もう少し知る・AIに聞き返す
-aを付けると、ふだん一覧に出ない名前も見せます。lsはファイルを消すための指示ではありません。ただし、出てきた名前をAIへ見せるなら、どこまで伝えるかも確かめます。
cat / less
見る・移動ファイルの中に書かれた文字を読む。
ここを確認読むものに、パスワードなどの秘密が入っていないか。
もう少し知る・AIに聞き返す
PCやアプリの設定を書いたファイルには、パスワードや、合いかぎのように使う秘密の文字があることもあります。画面に出すことと、AIなどへ見せることは分けて考えます。catの後ろに > が付くと、別のファイルへ書く動きも加わります。
grep
見る・移動ある言葉などに合う行を探す。
ここを確認どこから探すか、見つかった行に何が書かれているか。
もう少し知る・AIに聞き返す
フォルダの中をさらにたどって探す指定もあります。思っていたより多くのファイルを読むことがあるため、まず探す場所を聞きます。後ろに | があれば、見つかった文を次の指示へ渡すこともあります。
git status / git diff
履歴・共有何かを変えたか、どこが変わったかを見る。
ここを確認いま見ているのは、どの作業で変えたところか。
もう少し知る・AIに聞き返す
Gitはファイルの変化を記録する道具です。git diffは通常、次の記録に入れるためにまだ選んでいない変更を見ます。git diff --cachedは選んだ変更を見ます。消した文も出るため、消したパスワードが見えることもあります。設定で別の比較用の道具が動く場合もあります。
mkdir / touch
ファイル変更フォルダを作る/ファイルの時刻を変え、なければ作る。
ここを確認作る場所と、同じ名前のものがすでにあるか。
もう少し知る・AIに聞き返す
mkdirはフォルダを作ります。touchは、ファイルがなければ空のものを作ります。すでにあれば、そのファイルに記録された時刻を変えます。「新しく作るだけ」と思わず、同じ名前があるかも確かめます。
cp / mv
ファイル変更コピーする/別の場所へ動かす・名前を変える。
ここを確認行き先に同じ名前があると、中身を書きかえてしまわないか。
もう少し知る・AIに聞き返す
cpは元を残してコピーします。mvは場所や名前を変えます。行き先のフォルダがすでにあるかでも動きが変わります。cpに -r などを付けると、フォルダの中までコピーする指定になります。
rm / rm -r / rm -f
削除・上書きファイルを消す。指定によってはフォルダの中まで消す。
ここを確認ふだんのゴミ箱へ入れる操作ではない。消すものを先に見る。
もう少し知る・AIに聞き返す
-rはフォルダの中もたどって消す指定です。-fは確認を出にくくし、ない名前を無視する指定です。-fを付けても、消すことが認められていないものまで消せるわけではありません。場所の名前に置きかえる文字が入るときも、最後にどこを指すかを聞きます。
git add
履歴・共有次の記録に入れる変更を選ぶ。
ここを確認add . や -A で、ほかの作業の変更まで選んでいないか。
もう少し知る・AIに聞き返す
Gitはファイルの変化を記録する道具です。addでは次に記録する内容を選び、「ステージ」という準備場所に置きます。これだけでGitHubへ送るわけではありません。新しく作ったものだけでなく、書きかえたものや消したものも選ばれる場合があります。
git commit
履歴・共有ファイルの変更を、手元のGitに記録する。
ここを確認何を記録するか。そのときに、ほかの作業も動く設定がないか。
もう少し知る・AIに聞き返す
ふつうはgit addで選んだ内容を記録します。-aなどを付けると、記録するものが変わります。commit自体は外へ送るための指示ではありません。ただし、記録の前後に別の作業を動かす設定もあるので、名前だけで一行全体の動きを決めつけないようにします。
git push
外部との通信手元のGitの記録を、別の保存先へ送る。
ここを確認送る場所と内容。送ると同時に、サイトが公開される設定がないか。
もう少し知る・AIに聞き返す
Gitでは作業の流れを「ブランチ(枝)」に分けて記録できます。どの枝を送るかも確かめます。--forceを付けると、送った先の記録を置きかえる場合があります。GitHubへ送るしくみとサイト公開は別ですが、送ることを合図に自動で公開する設定もあります。
git pull
履歴・共有別の保存先にある新しい記録を取りこみ、手元に合わせる。
ここを確認自分の作業と、取りこむ内容がぶつからないか。
もう少し知る・AIに聞き返す
見るだけの指示ではありません。まず相手の記録を受け取り、そのあと指定された方法で手元へ合わせます。--ff-onlyは、手元と相手で別々に進んだ記録をまとめる必要がないときだけ進める指定です。止まったら、理由を聞いてから次を考えます。
git reset --hard / git restore
削除・上書き前の記録などをもとに、作業中のファイルを戻す。
ここを確認まだGitに記録していない編集が、なくなる場合がある。
もう少し知る・AIに聞き返す
git reset --hardは、いま作業しているファイルにも関わります。git restoreも、指定によって作業中のファイルや次の記録用に選んだ内容を戻します。「戻す」と言われたら、いつの何へ戻し、どの編集が消えるかを先に聞きます。
git clean
削除・上書きGitで管理していないファイルを消す。
ここを確認Gitに入れていない、大事なファイルまで消えないか。
もう少し知る・AIに聞き返す
-nでは、消す予定を見ることができます。-dや-xなどを付けると、選ぶものが変わります。Gitの記録に入っていないものを消すので、その記録から必ず元へ戻せるわけではありません。
npm install / npm ci
導入・実行その作業に必要なプログラムの部品をそろえる。
ここを確認部品を受け取るだけでなく、ファイルを変えたり何かを動かしたりすることもある。
もう少し知る・AIに聞き返す
部品のまとまりを「パッケージ」といいます。installは必要な部品を調べて入れ、指定によっては設定も変えます。ciは、部品の種類や版を書いた記録に合わせて入れます。その際、すでにあるnode_modulesという部品用のフォルダを取りのぞきます。部品を入れる途中に別の作業が動くこともあります。
npm run build / test / dev
導入・実行この作業用に決めてある手順を動かす。
ここを確認buildやtestという名前だけでは、何が起きるかは決まらない。
もう少し知る・AIに聞き返す
手順の入口はpackage.jsonという設定ファイルのscriptsという部分です。buildは公開用ファイルを作る名前、devは手元でサイトを見るための名前によく使いますが、名前は自由に付けられます。その前後や呼び出した先で何をするかも含めて聞きます。
node / python / bash
導入・実行あとに書かれたプログラムを動かす。
ここを確認名前だけでは、中で何をするか分からない。
もう少し知る・AIに聞き返す
プログラムは、PCにしてほしいことを書いた手順です。ファイルを読むものも、消すものも、外へ送るものも作れます。ファイル名のほか、-cや-eなどのあとに手順を直接書く形もあります。AIが作ったものも、中で何をするかを聞きます。
sudo
権限別の利用者に認められた操作をする。多くは管理者として動かす。
ここを確認ふだん触れない場所も変えられる場合がある。
もう少し知る・AIに聞き返す
「権限(けんげん)」は、だれが何をしてよいかという決まりです。sudoのあとに続く指示が何をするかを見ます。Permission deniedというエラーが出ても、理由を調べずにsudoを足す必要はありません。
chmod
権限だれが読めるか、書けるか、動かせるかを変える。
ここを確認だれに何を認めるか。-Rを付けると中のものにも広がる。
もう少し知る・AIに聞き返す
u+xは、そのファイルを持つ人に、プログラムとして動かすことを認める指定です。777はほかの利用者にも読む・書く・動かすことを広く認めます。「動かなかったから全部認める」とせず、必要な相手と操作を聞きます。
curl
外部との通信ネットなどの相手と、文字やファイルをやりとりする。
ここを確認どこから受け取るか、どこへ何を送るか。
もう少し知る・AIに聞き返す
-oは受け取ったものをファイルへ保存する指定です。-dや-Tは、文字やファイルを送るときに使います。URLは相手の場所を表します。URLがhttpsで始まっていても、相手を信用してよいか、受け取った手順を動かしてよいかは、別に確かめます。
curl … | sh / bash
導入・実行受け取った手順を、そのまま動かす形。
ここを確認受け取ることと、動かすことが一行でつながっている。
もう少し知る・AIに聞き返す
| は、前から受け取った文字を次へ渡す記号です。ここではshやbashという、文字の指示を受けて動かす道具へ渡しています。読むだけではありません。先に保存して中身を確かめる相談はできますが、保存しただけで問題がないと分かるわけではありません。
> / >>
削除・上書き画面へ出す文字をファイルに保存する。> は上書き、>> は後ろに足す指定。
ここを確認読む指示に付いていても、保存先の中身を変える。
もう少し知る・AIに聞き返す
Bashという指示を受け取るしくみの、ふつうの設定での話です。> は同じ名前のファイルがあれば、まず中身を空にしてから書きます。あとの指示がうまく動かなくても、空になることがあります。>> は最後に足します。上書きを防ぐ設定もありますが、まず保存先を確かめます。
| / && / ;
つなぎ方いくつかの指示をつなぐ記号。
ここを確認あとにも動かすものがある。先頭の名前だけで決めない。
もう少し知る・AIに聞き返す
| は前から出た文字を次へ渡します。&& は前の指示がうまく終わったときに次へ進みます。; は前がうまく終わったかにかかわらず次へ進みます。「一覧を見てから消す」が一行になっていると、消す前にもう一度聞いてくれるとは限りません。
* / $変数 / $(…)
つなぎ方ほかの名前や文字に置きかわって、指すものが決まる部分。
ここを確認書かれたままの文字とは、別の名前になることがある。
もう少し知る・AIに聞き返す
*は、合う名前があればその名前へ置きかわります。$のあとに書く変数は、先に決めた文字などを入れておくものです。$(…)は中の指示を動かし、出てきた文字に置きかわります。引用符(いんようふ)や設定で扱いが変わるので、最後にどこを指すかを聞きます。
一致する項目がありません。コマンド名を短くするか、分類を「すべて」にしてみてください。
名前のあとにも、指示が続くことがある
lsは、ファイルなどの名前をならべて見る指示です。では、このあとに>が付いたら、どうなるでしょう。
ls > file-list.txt
これは読むための例です。file-list.txtは、一覧を書きこむファイルの名前です。Bashという、文字の指示を受け取るしくみでは、ふつうは次のように動きます。
lsが調べた名前の一覧を、>のあとに書かれたfile-list.txtへ保存します。
同じ名前のファイルがあれば、先に中身を空にしてから書きます。あとでlsがうまく動かなかった場合も、空になることがあります。つまり、先頭が「見る」指示でも、一行全体では「書く」ことまで行う場合があります。
ここで聞きたいのは、「file-list.txtはすでにありますか? 残したい中身があるなら、別の名前で保存できますか?」です。自分で動かさなくても、確認する場所が一つ分かります。
AIに、こう聞き返せます
何を聞けばいいか迷ったら、この文を使えます。
この一行は何をするものですか。書きかえるファイル、消すもの、外へ送るものがあれば、それぞれ教えてください。まだ動かさず、やさしい言葉で説明してください。
「一時ファイルを掃除します」と返ってきても、場所が分からなければ、もう一度聞けます。
どのフォルダの何を消しますか。消す前に、名前を一覧で見せてもらえますか。
AIの説明と、許可画面にある名前や場所も見比べます。「不要です」と言われても、自分が何に使っているものか分からなければ、すぐに消すと決めなくてかまいません。
知りたいところだけ、続きを読めます
| 気になること | 読める話 |
|---|---|
| 文字がならぶ画面から分からない | 自分が打つ文字と、PCの答えを見分ける |
| 長い一行をどこで分けるの? | コマンドの名前と、そのあとの指示 |
| 記録することと、送ることはちがう? | git add・commit・pushのちがい |
| npm run buildと出たら、何が動く? | npmの名前だけでは分からないこと |
| sudoが付くと、何が変わる? | AIへの許可と、PCでできることのちがい |
| 受け取るだけ? そのあと動かすの? | curlで受け取る・送る・動かす |
次に許可を聞かれたら、まず名前を一つ探してみてください。「何をするか」は分かったけれど「どこにするか」が分からない。そう気づけたら、その場所を聞くところまでで大丈夫です。
この記事について
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AIのコマンド実行の確認を一文で説明してみよう
「何をするか、どこを変えるか、外へ何を送るかをAIに聞ける。」を、いまの自分の言葉で一文にしてみてください。途中の説明でも大丈夫です。


